人間の三つの体

 ヨーガ心理学では、人間を以下の三つの体に分けて説明します。

肉体(物質的な身体、身体に関わる心理)

アストラル体(感情・欲望などの表層心理)

コーザル体(自我・個性・理性などの深層心理)

 肉体は物質的な身体のことで、五つの感覚器官(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)によって、現象世界を知覚しています。また、身体にまつわる心理作用として、食欲、睡眠欲、排泄欲、性欲があります。

 アストラル体は、精神の体で、その人の感情や欲望、趣味嗜好などの表層心理のことです。一般的に「私はこれが好き」とか、「私はこれが嫌い」というような好みや、「これをされると腹が立つ」とか、「これをしてくれたら嬉しい」という感情的な心理作用はこの領域で起きています。アストラル体は移り変わるのもので、幼少期と青年期で大きく趣味や好みが変わるなど、年齢や何らかのきっかけによって大きく変化します。

 身体的な欲望と比べてより個別のもので、例えば「おなかが空いた」という欲求が身体から起きた場合、それは何か食べて空腹を癒したいという欲求ですが、「私は焼き肉が食べたい」とか、「私はサラダが食べたい」というように、その人の好みが反映されます。このような好みの違いはアストラル体によるものです。

 コーザル体は、自我や個性、知性などのその人のより本質的な心理作用です。自我とは「私はある」という感、他者や環境とは区別された個人の存在感覚のことです。人間は環境には依存しない個性を持って生まれてきますが、その個性はこのコーザル体に存在します。過去世から様々な人生を経験してきているのがコーザル体で、一般的に考えられているような死後にも存続するその人の魂です。